「その後、どうですか」と訊くので
「去年も、離婚と言われて・・・とお話したのを覚えているかもしれませんが、その後、夫の気が変わり、とりあえずは平穏に暮らしていたんです」と、かいつまんで話し、「そしたら、約1か月前になりますが、ちょっとした口論をし、その2~3日後には離婚だとまた言い渡されました」
担当女性(以下、Kさんと記します)の目が丸くなった。
「で、もう今回は私も離婚でいいなと思ったのですが」
そうよねそうよね!と言うようにうなずく彼女に
「夫は転職でここから遠いところに引っ越すことになったのですが、離婚についてまた気が変わったか、一緒においでと言っています」と言うと、やっぱり一瞬あきれ果てた顔になっていた。
この女性担当者、30代くらいだと思うが、私が微に入り細に入り言わなくても状況を理解してくれ
「全然知らない土地に行って、また何もわからなくなってからそう(離婚と)言われたら、困りますよね。また言い出しそうです…よね?」と言うので
「きっと言いますね」と答えた。
「それで、貴女はもう疲れたと」
「その通りです」と言いつつ
「実は、離婚を言い渡されたのは少なくとも今回が4回目。そして毎回夫の気が変わってうやむやに終了しているんです。フランスの女性なら・・・とっくに離婚していますよね」と、やや自虐気味に言うと、言っていいものか、と少し思案顔をしたが
「うん。それはホント、保証します」と、苦笑しながら答えていた。やっぱりねえ。そうだと思うよ。
「なんというか・・・貴女はすご~く大きなハートの持ち主ねっ」と、フォローしてくれたのがさらに痛かった
夫の気が今回もまた変わっていて、それでも私が離婚したいのなら、私から離婚するしかないね、という話になった。そうなんですよ。でも、夫を刺激してゴタゴタしたくないので、まだ弁護士には相談していないんですね、などと言っていたら
「個人的に経験してきてるから、そのお話だけど」と言い
「まず最初に、落ち着いて、旦那さんにこれからどうしたいのか、離婚でよいかと訊いてみるのが一番。旦那さんも離婚で同意するのなら、お話は早い。離婚に向けて話し合いを進めるだけ。離婚は嫌だと言われたら、貴女の方から離婚をしたいので、弁護士に相談します、と、冷静に言っておけばいいと思う」
「夫婦同意で離婚できる場合には、貴女の名前で一人の弁護士にお願いして、進めていくだけ。弁護士の方で離婚についてまとめ、裁判所に持っていき、そして最終的に裁判所から召喚が来る。その時には、判事が離婚する意思を双方に確認して、晴れて終了!」
「同意でない場合には、結構痛い目に遭う。夫婦それぞれ弁護士を立て、言い争う形になる。離婚でまとまらなかった場合には、別居の事実を2年作り、2年たったらすぐに弁護士に連絡、再度離婚の係争が始まるが、それで離婚が認められる。この場合、長くて4年くらいかかると思う」「それに、お金もかかるし」と言う。
私は過去6か月無収入であるので、現在は弁護料は無料となるはず。その後の4年間も無職でいようとはサラサラ思わないが、万一無職だったと仮定しても、おそらく、弁護料の補助の規制があり、それを上回ることになるため、最終的には有料となってしまうようだ。
4年って・・・
オリンピックじゃないんだから、と、こんな状況でも内心つっこんだ。
とにかく、お互い同意に持ち込めるように、うまく話すことが大切であるとしみじみ思った。しかし、夫は「離婚」をチラつかせ、私が焦ったり、話し合いをしようとしたり、もがいたりするのを見てストレス発散していた節がある。つまり、ただの脅しである。
それでも言われた方としては脅しなのか本気なのか分からない。私は他人から言われたことはほぼ「本気」であると、理解する。冗談だってもちろん解るが「離婚」など、適当に言うことではないと、未だに思う。
そのため、私が本気で離婚準備を進めると、手遅れにならないうちに「離婚はナシ」という形に、うまく持って行ったのだ。
今回は、私が比較的早い段階で離婚を承諾し、サッサと準備を進めているようなので、焦ったらしい。変心も、以前よりかなり早い段階であった。しかし、もう付き合いきれないので、今回は離婚すると決心した。
こんな夫は、要りませんというのが、今の私の気持ちだ。
夫だって、心の奥底では離婚したいと思っているのだ。以前夫は言っていた「仕事が嫌になったら辞めてサッサと他所の土地にうつり、お金もぜーんぶ自分の自由に、がいいから」 この、夫の独身に戻りたい願望は、事実であり、常に彼の心の中にあるとみている。
ただ、気がかりは離婚となった場合に夫がどうでるか。娘のこと・・・お金のこと・・・(お金もぜーんぶ自分の自由に、に、ならなくなる)
そんな私に、銀行の担当女性は、更に話を続けてくれた(続きは、明日書きます)
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