dimanche 16 octobre 2016

甘い言葉を吐く夫・抗う私 2

前回からの続きです)

お腹がすいていなかったが、私も昼食を・・・と思っていたら、午後13時になろうとしているところだった。

実家の母から、日本時間で20時(フランス時間で13時)に電話をするように頼まれていたので、どちらにしても食欲がないしと思い、先に電話をすることにした。

電話をしていたら、夫が先に食事をしている音がした。普段ならこういう時、夫は怒りをためる。そのため、電話を切ってからも、「キレるかも」と思い、中々部屋から出ることができなかったら、「昼のご飯は食べないのか、温めなおそうか」と、呼びに来た。

自分で温めるから、と言い、温めてサッサと食べ終えた。

そして部屋に戻ってしばらくしたら、また夫が来た。

「もうじき、(今勤めている)職場に、退職届を提出しに行く。話しあいすることはあるか」と、訊いてきた。

話しあいと言うか・・・

先ほどだって、夫はほぼ「お前は100%ついてくるよな」的な態度、私は「いえ、付いていきません」と言っているだけで、全く話がかみ合っていないと思えた。これ以上何を話し合うのだ・・・と思いながら

「いや、別に話し合うことはないよ。新しい職場で頑張ってください」と言ったら

「本当に来ないのか、それで、今後の生活はどうするんだ」と訊かれた。何度も言うが、先日は「お前のその後など知ったことではない」と言い放ったのだから、もう放っておいてほしい。

「なんとでもします」

「なんとでもって、どうするんだ」

「漠然と考えていることがある。それを、プロに相談しようと思っている。そこで、その案について伸ばせるようならそうなるようにアドバイスをもらうし、ダメなら収入を得るべく、まずは自分ができることからやっていくしかない」

「心配だよ」

「心配は要りません」

「一緒に暮らした方がいいよ、そうしよう」

「それには及びません。責任感から貴方を縛り付けるつもりはないし、私もそうされることは希望しません」

「子供はどうするんだ」

「頑張って育てますから。大丈夫です」

とにかく、今回は強硬な私だが、身分は無職である私に「今後」への不安感を再認識させつつ、自分についてくればいい生活ができると甘い言葉を言ってくる。あまりにそれが続いたので、とうとう何かが弾けた。

「それは・・・確かに今こんな状態だけど・・・こうなったのは、フランスなんかに来たから。日本にいた時は仕事もしていて安定した収入があったし、マンションだって借りていた。娘との生活も順調だった。けど、貴方についてフランスに来たことにより、人生が狂った。だけど、それを後悔はしない。そんなことをするよりも、何とか前に進みたい」と、思わず涙を流しながら言った。

夫は、自分が私と娘をフランスに呼び寄せておいて、それを忘れたか「移民は出てけ」的な発言を、婉曲にしていたことがあった。私がフランスなんぞに来たくなかったことは綺麗さっぱり忘れていたらしい。

頭を抱え「俺が・・・わるかったのか・・・」と言っているので、「そうだよ」と言ってやりたい気がしたが「もうこうなってしまったものは仕方がない。これから良くしていくしかない」と言った。

すると夫が「引っ越せば、お金も今よりあるし良くなる」など、また根拠のないことを言うので

「ここに来た時だって、貴方はそう言った。だけど、実際にはここに来てからの4年間で、私の立場は悪くなるばかりだった・・・。 ここに来てから、何度家族で外出した? 3回くらいだよね。それでも、外出したいとか言わずに我慢した。服だってもう何年も着たきりだったけれど、何も言わずに耐えた。娘だって、貴方がゲームの邪魔になるとうるさがるから、私が一緒に遊んだりと相手をして、貴方は自由にゲームをしていた。私がやれることはすべてやって、それでもあなたは不満だと言った」

と、返事した。「心に溜めておかずに言えばいいのに」と思う方がいるかもしれないが、以前は言っていた。それが、ここに来てから何か言うと怒鳴られ、無視され、何か月もの冷戦状態になり・・・となるので、どんどん何も言えなくなっていったのだ。

夫は「俺のせいだ・・・ゲームのやりすぎで・・・」

と言っていたが、ゲームのやりすぎではない、思いやりや相手に対する敬意がまったくないということだ。

だって、何か気に入らなければ「出てけ」「お前とは離婚する。2か月後くらいにこの家も引き払うからそのつもりで」の通達なのだから。私にはすぐに帰れる実家も近くにないことを知りながら。。。

「ゲームをやる時間を短くする」とか言っていたが

「それ、以前にも言っていたね」と言うと、

「これからは、ゲームをやる時間も短くするし、もっと家族での時間を大切にする。だから(一緒に来てくれ)」と言われた。

少し考えたが

「今、この瞬間、貴方は誠意をもって心からそう思って言っているのは分かった。だけど、長期間ではどうかしら」と言うと

黙ってしまった。

この機会だから、ついでに嫌われて「離婚」と思ってくれればいいと思い「ついでに、貴方のお母さんのこと、無理だからね。わざわざ私のいる家に来て、私の悪口を陰で言うような人、ありえないから」と言っておいた。

夫は「もし、この家は11月中旬で引き払うと言ったら、どうするつもりだ」と言うので黙っていたら(ここの退去通知は2か月前までに行わなければならず、また夫は私と娘を家無しにすることは法律で許されない。だから年内はとりあえずそれは無理だと分かっていたが、いちいち知識を披露するとうるさいことになるので黙っていた)

「まあ、あと数か月はあるし・・・ゆっくり考えた方がいい」

と言い、

私の右手にできた、おそらくストレスが原因による湿疹のような赤いあざを見ながら「ストレスになりすぎているから、もう少しゆったりとリラックスして考えたらいい」と言い、退職届を提出するべく、職場へと出発していった。

その後、夫は娘と一緒に帰宅した。

後から娘に聞いた話によると、夫は「俺は11月中旬に引越する」と言っていたらしい。「俺たち」ではなく「俺」という一人称だったようで、娘は「ああそう」と言っておいたようだ。娘は夫についていく気はサラサラないので、さばさばしたものだった。

(注)いつもは一度は読み返してから投稿するのですが、こちらは読み返すと色々な意味で気分が下がってしまいますので(そんな話を読んでくださってありがとうございます)、今回はそのまま投稿してしまいます。読みづらい点等ございましたら、ご容赦くださいませ。

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