最初、彼が日本にやってきて私の家に転がり込んできた頃はよかったが、その後妊娠、出産、フランスに引越して、フランス国内でもさらに引越しをして・・・と状況が変わるたびに、夫から私への暴言が頻繁になり、態度もそれは酷いものとなっていった。
ただ、それは徐々にであったので、毒も少しずつ飲めば体に耐性ができるように、暴言のレベル1をクリアしては後日レベル2に、といった雰囲気で少しずつレベルアップ(とほほ)してきたので、実感は湧かなかった。
数年前には「もしかしてモラハラか?」と思ったこともあったのに、ここ数年はそんな言葉もすっかり忘れて生活してきた。しかし、改めて振り返ると、夫からはモラハラを受けていた可能性がある。
常に、夫が怒りだすかもと先回りして考え、それを回避するべくふるまう生活。
体調が悪くなっても、夫が怒ると思うと、我慢して普通にふるまう生活。
暴言を吐かれても、その後優しい言葉で懐柔され、謝罪をされることなく普通に続行される生活。
夫が呼び寄せて、こんなところ(フランス)に来る結果となった。当然、頼れる実家などすぐ近くにない。それに、夫は2~3年単位ですぐに「転職」と言い出す。彼の「転職」は引っ越しが前提だ。しかも、住まいはもちろんパリではなく日本人や日本語の需要が少ない街だった。そのため、私はこれまで根を下ろしてなにかすることもできなかった。引越になる可能性はいつでもあったので、職業訓練を受けることだってできなかった。
今考えると、それでも職業訓練くらいはやっておけばよかったと思うが、見えない呪縛があるというか、「こうすると、関係がギスギスするかも」等、前もって考えて弱気になり、行動にうつせなくなってしまっていた。
そのため、専業主婦・出ていくところもない外国人女性 という弱者的立場が完成してしまった。夫はそんな私に対し、気に入らないことがあれば
「俺が気に入らないなら出ていけ! 玄関のドアは開いているぞ!」
など、「出ていけ」の類のことは何度言ってきたか分からない。あまりに言われすぎていて、養っていただいている専業主婦の分際で口答えしたのだから、そう言われても普通なのかと思っていたが、この頃、色々読んでいたらそんなことは決して「普通」ではないことに気付いた。
そして、夫は「離婚」も簡単に口にする。その際には「俺は引っ越す。このメゾンは2か月で契約終了になるから、お前は娘を連れて日本に帰れ」
「どちらにせよ、お前の滞在許可証の期限が切れれば帰国しかないんだからな」
夫が私をフランスに呼び寄せておいて、まるで私がフランスに寄生するために意気揚々と移民してきたような言い方もあった。
ハッキリ言おう。
私にとっては、貴方の国(おフランス)なんかより、日本の方が比較にならないくらい住みやすくてよい国だよ!!!!
今は夫が不在なので、冷静にこう考えたりすることができるが、夫がいると、なにか術中にはまったような状態になる。
先日の話しあいだってそうだ。「これから、どうするのか。 無職で、どうやって生活していこうっていうんだ・・・」そればかり、何度も聞かれた。
こうすることで相手が私に不安感を植え付けていることは重々承知していたのに、それでも改めて不安になった。また、離婚裁判の際、相手がそこを突いて娘の養育権を主張しないだろうか、など、新たな不安も生まれた。
その上で、ねじ伏せるのだ「これからは収入もよくなるし、俺と一緒ならば人生バラ色」だと。
夫の気分も上がっており、問題がなく生活ができるのは、最初の数か月だけ。その後はまた「出ていけ」「離婚」と言い渡されることに無意識におびえた生活を過ごしつつ、そのうちに本当に言われてどうしよう、と、うろたえることになるだけ。
モラルハラスメントの加害者は、なんでも「被害者に、不安感そして自分は無価値であるという気持ちを巧みに植え付け、術中にはめる」ため、「コンタクトを避ける」ことが推奨されているが、現在の状況では、夫が帰宅次第コンタクトを避けること自体が難しい。
帰宅は今週末。そして11月中旬まで今の勤務先で働くため、約一か月同居になってしまう。
それに、私の離婚意思が変わらない(相手の思い通りにならない)ことを本当に理解した日には、後悔しても知らないからな・どうせ収入を得る道など見つかりっこない・今まで食べさせてやっていた等、暴言を吐いてくるのであろう。
モラハラから脱出・独立して幸せになった女性の体験談などを読んでみた。皆、一様にすがすがしい気持ちで生活していることがうかがえた。お金はあるに越したことはないが、比較的経済的に恵まれていなさそうでも、前向きな気持ちで生活していることが伝わってきた。
これから、どうなるの?と思うと、それはもちろん不安だ。
でも、脱出時なんだろうな。
先行き不透明なうえ、相手から容赦なく攻撃される可能性もある。今が一番の頑張り時だろう。
いきなり、「夫はモラルハラスメント加害者だったかも」と書いてしまったが、具体的な話がなにもないままこう書くのは、乱暴だったかもしれない。機会があれば、夫から言われたことや経験したことをダイジェストで、「過去の暗い話」としてつづっていこうと思います。
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